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勉強する際、多くの人は利き手(ここでは「右手」)を意識して使いますが、実は「ペンを持たない手(ここでは「左手」)」が重要な役割を果たします。
勉強をする際、左手が遊んでいる状態、つまり左手でノートを押さえていない状態だと、文字を書いているときにノートが動いてしまいます。ノートを押さえている状態とくらべれば、非常に書きにくい状態です。そのため、100%の集中力を勉強に向けることはできません。
この書きにくい状態では、「書く内容」ではなく「書くという動作・作業」に意識が集中してしまい、本来の「学習内容の習得」を考えれば「損失」が発生しているのです。また、左手が遊んでいる子どもは計算ミスなどが多い傾向にあります。「書くという動作・作業」に意識が集中するため、内容に対する注意力が小さくなってしまうのです。
左手でノートを押さえることが、「勉強への集中」には欠かせません。また、テキストを読む際には、左手でテキストを押さえることも大切です。左手が遊んでいる状態では、テキストを「読む」ではなく「眺めている」になってしまうのです。「読んだつもり」で終わってしまっては、問題内容が理解できないことも多くなります。左手でノートを押さえていた方が学力アップにつながりやすいと言えます。
お子さんが勉強する姿を見たら、ぜひ「左手を机の上に出す」ということにまず注意を向けていただき、必要に応じてご指導ください。
今年度は小学教科書、来年度はいよいよ中学教科書改訂が実施され、中学生も学習環境が大きく変わります。
「今後ますます国際化、多様化する社会で生きていく子どもたちに求められる学力とは何か?」という視点のもと、今回も教科書改訂がなされます。
授業時間・学習量が増大する一方、「活用型の学力をどう育んでいけばよいのか」、「自ら考えて行動する『知恵』を身につけさせるには?」というテーマになりますが、ポイントは「ふつうに」という視点かもしれません。
例えば、家庭における子どもへの接し方として、子どもが疑問に思うことについて、「なぜだと思う?」「どうしたらいい?」「どんな気持ちだった?」などと子どもたちが考えたり、感じたりしたことを言葉にさせるような会話を日常的に(ふつうに)行うなどです。そのほか、図鑑や本、パズルなどを手の届くところに置いたり、壁に世界地図を貼るなど、子どもが身をおく環境や興味・関心の方向性に日常的に(ふつうに)気を配るなども良いでしょう。日常的に(ふつうに)、自然な形で「脳」を活性化させていく工夫、それは空間と時間をうまく調和させた学習環境と言えるかもしれません。
勉強時間、学習時間、授業時間・・・というように、枠の決まった時間は確かに集中の面では大切ではありますが、「知識を活用する」「定着を助ける」「興味付け」という意味では、「枠外」がますます重要になってくると言えそうです。
子どもの学力向上の基盤として時代を経ても不変なことがあります。それは、
a)家庭での生活リズムをつくらせ、けじめのある生活をさせること。
b)aの上に、「読み」「書き」「計算」の繰り返しの練習。
の2つです。
しつけは家庭で、勉強は学校でと言われることがありますが、学力向上のための基礎づくりは、やはり家庭教育にあります。家庭教育といっても基礎ですから、基本的な生活習慣を身につけさせ、生活のリズムをつくることが主な目的です。
一例になりますが、生活リズムとしては次の内容を挙げておきます。
1)早寝早起きのリズム
2)家の手伝い(※家族の一人としての家事分担という考え方)
3)勉強を始める時刻と時間を決めて、毎日実行。ルール化。
4)テレビや本読みの時間をきっちり決めて守らせる。
5)自分の使った布団の上げ下ろしや着替えたものの整理、使った食器を台所に
運ぶこと、机の周りの整理整頓など。
小学校低学年のうちはなかなか大変ですが、うまくできたときには褒めて続けさせるようにします。高学年になると、要領よくできるようになり、あまり親が口を出さずに済むようになりますが、時々のチェックは必要です。
「継続は力なり」と言いますが、不思議なもので、継続は習慣化につながり、やがて「力(ちから)、学力の源」となります。勉強も自分から取り組むことができ、親があわてるほどのこともなく、生活リズムを培った応用で勉強にスポーツと、着々と実行に向かうようになります。
子どものために良かれと思うと、親は自然な気持ちでいろいろと干渉してしまうものなのかもしれません。
たとえば、勉強への干渉。親が勉強に関心を示さなければ、子どもは勉強をするようにはなりませんが、そうだからといって、親が勉強に深く関わりすぎても子どもは勉強から逃げていってしまいます。子どもの年齢に応じて、勉強をする目的をしっかり話しながら、親が勉強に関心を示し、子どもの努力をしっかり評価しながら、勉強に関わっていくことが大切です。
「なんで勉強するの?」という子どもの質問で困惑されたことはないでしょうか。
完全な解答というのは、状況によるところがあるので何ともいえませんが、たとえば次のような返答はいかがでしょうか。
「なんで算数や国語や社会を勉強するかというと、まずは人間として基本的な能力を身につけるため。漢字や計算、ものの考え方、自然のことや社会のしくみとか、知らなくてはならないことがたくさんあるのよ。」「そして、もっと大切なことがあるの。それは、目の前のことに対して、しっかりまじめに取り組むための訓練をしているということ。小学生や中学生は、まずは勉強で訓練するようになっていて、勉強することが小学生や中学生の仕事なのよ。」 ここでもし、「遊びを訓練にすればいいじゃん。」という子どもの返答があれば、「遊びを仕事にしちゃ、遊びが今度は勉強と同じように辛くなるだけでしょ。それに、遊びは人それぞれの趣味があるから、訓練にはならないのよ。」という返答が良いかもしれません。
勉強して高得点をとることは定期テストや入試などの具体的通過点では大変重要なことです。しかし、「勉強は高得点をとることだけに価値があるのではなく、しっかり目の前の課題に取り組むことが重要」と伝えることがより大切です。
獲得した得点を褒めるのではなく、その得点を獲得するだけ努力したということ、そのプロセスに注目して、そのプロセスを認めることが、より伸びる子どもの育成につながるといえます。
「うちの子のやる気を引き出すには、どうしたらよいのだろう?」とお考えになったことがあるかもしれません。
「やる気スイッチ」には大きく2つあります。一つは、ほめてもらいたい、ごほうびをもらいたい、叱られたくない・・・などの欲求から、「~しよう」という気持ちになり、行動に移して欲求を満たす流れ(外発的)。
もう一方は、自分がまだ知らないことや珍しいことに対して、知的好奇心が刺激され、「なぜだろう?」、「もっと知りたい」という気持ちになる流れです(内発的)。特に内発的な場合では、「自分が決めたこと」という点に大きな価値があります。それは、他の人が決めたことよりも、自分で決めたことの方が最後までやり遂げようという気持ちが強いからです。
では、内発的やる気を高めるにはどうしたらよいのでしょうか?
一つは、大人が子どもの行動を決めてしまったり、先回りしてやってしまわない事です。子どもの行動がもどかしく、ついつい口を出したくなる時こそ、「ちょっと待った!」の時かもしれません。
次に、難しすぎる、あるいは簡単すぎる課題よりも、成功の見込みのある自分の能力よりも少し上くらいの課題を与える事です。やる気の維持という面では、「自分の成長に合わせた有能感の満足」が重要になります。
子どもの成長を大人が確かな目で見守り、適度な課題を与え続ける事が、家庭・学校・学習塾・社会に共通して大切なことなのかもしれません。